2026/08/02 18:56
時代が変わっても着たい、ラルフローレンのシャツ
ラルフローレンのシャツは、古着屋に行けば比較的よく見かける服です。
だからこそ、特別なものとして意識せずに着ている人も多いと思います。
オックスフォードのボタンダウンシャツ。
色鮮やかなチェックシャツ。
少し土臭さのあるシャンブレーやデニムシャツ。
どれも新しさを競うような服ではありません。
けれど、何年経っても古く見えず、着る人や合わせる服が変われば、そのたびに違った表情を見せてくれます。
今回紹介するのは、1990年代から2000年代頃に作られたラルフローレンのシャツ。
定番のチェック柄から、ヴィンテージのディテールを再構築した一枚まで、同じブランドの中にある幅広さを見ていきます。
ラルフローレンがつくったもの
RALPH LAUREN(ラルフローレン)は、1967年に創業したアメリカのブランドです。
最初に手がけたのは、幅の広いメンズネクタイでした。そこからシャツ、ジャケット、スポーツウェア、ウエスタンウェア、ホームコレクションへと広がり、服だけではなく、ひとつの生活や世界観を提案するブランドへ成長していきました。
ラルフローレンの服には、アメリカ東海岸のアイビースタイル、英国の伝統服、カントリー、乗馬、アウトドア、ウエスタンなど、さまざまな要素が混ざっています。
どれかひとつのジャンルだけを再現しているわけではありません。
昔から存在する服をベースに、色や素材、シルエットを組み替え、ラルフローレンの理想とするアメリカンスタイルとして見せている。
その編集のうまさが、ブランドの大きな魅力だと思います。
なぜラルフローレンの古着は、不変的に着やすいのか
ラルフローレンの古着には、はっきりとしたデザインがありながら、着る人を限定しない懐の深さがあります。
チェックのシャツであれば、チノパンや革靴を合わせて端正に着ることもできる。
色落ちしたデニムや軍パンと合わせれば、もっとラフに見せることもできます。
新品の服と合わせても、古着だけでまとめても、不自然になりにくい。
それは、デザインの土台に、ボタンダウンシャツやウエスタンシャツ、ワークシャツといった普遍的な服があるからです。
ラルフローレン自身も、オックスフォードシャツをPoloスタイルの柱として位置づけています。現在も色や柄、フィットを変えながら展開されていることからも、シャツがブランドにとって一時的な流行ではなく、長く続く基本の一着であることが分かります。
MINTで選んだ、ラルフローレンのシャツ
年代やデザインはそれぞれ違いますが、どれも今の服と無理なく合わせられるものを選んでいます。


90s Special Polo by Ralph Lauren リペア加工 シャンブレーシャツ

一見すると、長い間着込まれて補修を重ねてきたヴィンテージのワークシャツ。
けれど、このリペアやダメージ、ステンシル風のプリントは、あらかじめデザインとして施されたものです。
柔らかなライトブルーのシャンブレー生地に、左右で形の異なる胸ポケット。手縫いを思わせる補修跡や複数のステッチ、裾のマチなど、古いワークシャツの要素が細かく取り入れられています。
ただ古着らしく加工したのではなく、過去の服に見られるディテールを一度分解し、ラルフローレンらしい一枚に再構築しています。
Tシャツの上から軽い羽織りとして使っても、ワイドパンツと合わせて全体をゆったりまとめても成立します。
00s Polo Ralph Laurenブラックデニム ウエスタンシャツ

ウエスタンシャツと聞くと、土臭さや装飾の強さを想像するかもしれません。
こちらは、ウエスタンヨーク、左右のフラップポケット、パール調のスナップボタンといったクラシックなディテールを残しながら、全体をブラックでまとめた一枚です。
程よく色の抜けたブラックデニムによって、ディテールの主張が強くなりすぎず、普段のスタイルにも取り入れやすくなっています。
ウエスタンの無骨さと、ラルフローレンらしい品のよさが、ちょうどよく混ざったシャツです。
90s Ralph Lauren ギンガムチェック半袖ボタンダウンシャツ USA製

ボタンダウンカラーと左胸のポニー刺繍が加わり、ラルフ ローレンらしいアメリカントラッドの一枚に仕上がっています。
1990年代頃のUSA製で、生地は軽やかな100%コットン。
チノパンやショーツと合わせれば王道のアメリカンスタイルに。太めのデニムやミリタリーパンツと合わせれば、もう少し力の抜けた印象になります。
こうした分かりやすいギンガムチェックシャツは、着こなしを複雑に考える必要がありません。
何気なく着ても、きちんと服として見える。
ラルフローレンのシャツが長く残っている理由を、素直に感じられる一枚です。
90s Polo by Ralph Lauren マドラスチェック半袖ボタンダウンシャツ

レッド、ネイビー、ベージュを組み合わせたマドラスチェック。
色数は多いですが、少しくすんだトーンでまとまっているため、派手になりすぎません。
マドラスチェックは、アイビーやプレッピー、アメリカのサマースタイルと相性のよい柄です。
一方で、きれいにまとめすぎず、色落ちしたデニムや軍パン、履き込んだスニーカーと合わせることで、古着らしいラフな雰囲気もつくれます。
表記はSサイズですが、肩幅52cm、身幅64cm、着丈78cmと、実寸はかなりゆったりしています。
古着では、タグのサイズと実際の着用感が一致しないことがあります。この一枚は、まさに表記だけでは判断できないラルフ ローレンのシャツです。
肩を落として、少し大きめに着たい人にも合うバランスです。
90s Polo by Ralph Lauren ワンポイント刺繍 コットンヘリンボーンシャツ

無地のベージュに見えますが、近くで見ると、生地に細かなヘリンボーン柄が織り込まれています。
柄をプリントするのではなく、織りによって表情をつくっているため、無地のシャツよりも奥行きがあります。
左胸にはネイビーのポニー刺繍。色や装飾を抑えた、ラルフ ローレンらしいクラシックな一枚です。
それでも、生地やサイズ感によって、普通のベージュシャツとは違う存在感があります。
定番だからこそ、違いが見えてくる
ラルフローレンの面白さは、同じブランドの中で、上品さと無骨さ、都市と郊外、東海岸と西部、ドレスとワークが自然につながっていることです。
どのシャツにも違う背景がありながら、ラルフローレンというひとつの世界の中に収まっています。
何年経っても、また着たくなるシャツ
昔からある服を繰り返し見直し、色や素材、物語を与えながら、自分たちのスタイルとして残してきました。
古着になっても着やすいのは、最初から短い流行だけを見て作られた服ではないからだと思います。
きれいに着てもいい。
大きめに崩してもいい。
新品の服に一枚だけ古着を加えてもいい。
着る人の年代やスタイルが変わっても、自然に馴染んでくれる。
ラルフローレンのシャツには、そんな普遍的な魅力があります。

